超個人的メモ

忘れたくない時間を記録する用。

梅棒 16th showdown「曇天ガエシ」登場人物別、所感

 

始まりました、梅棒16th show down「曇天ガエシ」!!

とにかくでけェ!話の規模も、劇場も!!あの規模の劇場が埋まって、一体となって手拍子するとあんな迫力になるんだなあ…と客席にいながら浸っております。



さて、中野での4公演を終えたタイミングでまるで「ここで感想ブログ書いてどうぞ」みたいな谷間があるので、恒例のキャラ別のアレを残します。

 

ただワタクシ、まだ2回の観劇なので解像度は全然低いと思います。今回、人数が急に前回の倍になっており、前回でも知らないことがたくさんあるくらい視界が単焦点なので、各キャラ解像度に差がありすぎる。そこだけご容赦ください。









!!この先ネタバレ注意!!



毎度のことながらめちゃくちゃネタバレなのでこれから観劇の方はご注意ください。

 

観てないとなんのこっちゃの安定の不親切仕様なので、やっぱり初めての衝撃は劇場で体感してほしいよ!



 

 

…と、キャラ別を書き連ねる前に、今回はちょっぴり作品そのものへの第一印象も残しておこうと思います。



初見後の第一印象は、「なんか壮大ですごいデカい風呂敷を広げられて、広げた分は全部回収していったのが流石、アッパレなんだけど、風呂敷の中身の詳細についてはなんで彼・彼女はこう動いたんだ?が掴み切れないポイントが多かったな…」という感じ。動機というか感情がピンと来なかったというか。

 

初日観劇後、情報量の波に攫われたわたしに残ったのは「拓矢さんが海賊王みたいだったし途中で戸愚呂兄になった…」…この有様である。



でも自分でも分かってるんですよ。

 

オタクは視線誘導を無視して観るから前提として知っといた方が良い情報を知らなかったりする。これを他のシーンのアレソレで補完出来る情報量じゃなかった。ここまで分かっててこの第一印象なのはシンプルにわたしの視界が下手、という話なんですが、それは一旦置いといて。




2時間という時間の枠組の中で、(これが恐らく梅棒のスタイルだと簡単には崩せない大前提)メインキャラ達のキャラクター性を見せつつ、話の風呂敷を“綺麗にまるっと回収しきれるギリギリのライン”を攻めて広げてったんだろうなあ。

 

それにしても三つ巴の大きな矢印の中に各人の小さな矢印(しかも大きな矢印と逆向いてる場合もある)を無数にちりばめられた物語の複雑さ、セリフ無しで表現してこの完成度って全員がとんでもないことしてるよな…。正直今回は観てる側も結構高度な事してると思うよ、自分でも。



結果的に、この規模の劇場で、この大所帯で、2時間に収まる一大スペクタクルとしてはこれ以上ない着地点で“完成”してると思う。すごい。

 

深堀が出来ない(というかしたら確実に収集が付かない)ブギョーショのメンツは、あの“梅棒が上手い”4人だからこそ、終盤マサゴと手を取り合う事への違和感はないし、クニクズシは個々の掘り下げが一切なかった分ビジュアルで説得力をもぎ取りに来てた。

 

今までとにかく梅棒作品の“キャラクターたち”を愛してきたわたし的には個々人に関しての掘り下げの浅さには物足りなさもあったけど、ド派手で特大スケールの舞台装置も、豪華で細部までこだわり抜かれた衣装も、圧巻のパフォーマンス力を大発揮している出演者の皆さんも、最高!もっと観たい!になるんですよね。ていうかこれだけのキャストがそろったダンスの公演ってだけで破格だよ、黒字黒字。キャラクター解釈においては今後数を重ねた時に見えるものに期待!



…ということで、キャラ別第一印象いきます!




【マサゴ】

 

メツ(千葉涼平さん)

 

子供たちの間ではカッコイイ頼れるリーダー格でそのカリスマ的オーラを遺憾なく発揮してるのに、親父の前では頼りない小さな子供に見えてすごかった。いやマジで、この感情の動きを見せながら物語を運ぶ役、本業が役者ではない方に任すの荷が重すぎるだろ…と思う反面、これこそが梅棒が魅せたかった千葉さんなのかな、とも思ったり。

正直、初日の段階では中盤メツがどういう気持ちで動いているのかよくわかんなかったんですよ。怒っているのか、悲しいのか、悔しいのか…それが分からなくて入り込み切れなかった。で、2回目観た時に、ああ、分かんなくていいのかも、空っぽなんだ今、彼は…となった。そしたらなんとなく全体が見えるようになった。今後も楽しみです。

パフォーマンス力はもう言わずもがな。他の誰にも代えられない目を惹く魅力があるなあと思います。




イエモン(鳥越裕貴さん)

 

何を隠そう、曇天ガエシのあらすじが出てオタクたちと配役予想して楽しんでた頃から「鳥ちゃんには絶対に義賊の長をやってほしい!!絶対に義賊の長の鳥ちゃんが見たい!!!!」と言い続けてました。叶っちゃったよ!ヤッター!!その段階では、義賊の長とはいえこんなちゃんと“おじさん”だとは思ってなかったんだけど、あの中に居てちゃんとオッサンに見えてすごい。お父ちゃんっぷり、大好き。でも15年前になるとちゃんと若々しく見えてすごいなあほんと。羽織脱いだだけなのにね…??

イエモンさんは花粉症ですか?なんか節々で見える癖とかそういうのでキャラクターの“生きてる”を感じて大好きだからもっとやってほしい。

あとブレッドールさんの手により蘇った姿が完全にアーマードゴリラで「ゴリラになっちゃった…」と思った。硬そう…ふさふさしててかわいかったのに…。




トリプトン(Sotaさん)

 

か、かわいい…!!!ベイビーちゃんじゃん!!でも踊るとカッコイイ!!なんだこれ!!わからん!!!!こんなベイビーちゃんなのに!!!(梅棒あるある)

第一印象からずっと可愛い!!なんですが、ナチャが邪険にされたりしてると真っ先に吠えるのがトリプトンちゃんなので、「お、おとこのこだ…!」になりにっこりしてしまう。ちなみにメツにつっかかってるのはポメとトイプーがキャンキャンキャンキャン!!てやってるように見えてる。かわいい。縄跳びみたいな武器(蛍光色だからかな?縄跳びに見える)も扱いはスマートだけど、使用方法というか、戦い方が泥臭くて好き。

Sotaさん、モブ囚人のときフード絞って(ヘアスタイル上隠そうとしたらそうするしかなかったとはいえ)頭ピチョン君になっててかわいい。いやあもう、何してても可愛いな…稽古場からみんなの弟分として大層かわいいかわいいされてきたんでしょうが、出ちゃってるな…。




ナチャ(MIKUさん)

 

ナチャもベイビーちゃんだけど、ほんの少しお姉さんに見えてそれがまたかわいい。マサゴの子供たちほんと良いな…こんなに可愛い子供たちなのに、義賊としての活動ではお父ちゃんにもきっと信頼されていて、貧しい国民たちからは英雄!カッコイイ!と思われてるんでしょ、そんなんみんな好きになっちゃうよ。

MIKUさんは観る者を惑わすダンススキルを持っている方だと思います。それが随所で観れるだけでなく、“家族”と一緒だとどこかあどけなさの残る少女のように見えるからそれが本当に魅力的。一緒に居るのが“パワー・バカ”と“直情型ベイビー”だからナチャのお姉さんっぷりが際立っていて本当にバランスが良い。こんなに少女に見えるのに、メンズのなかでバキバキに踊ってるとまったく引けを取らないカッコよさがあって、マサゴの(実行部隊においては)紅一点なのに良い意味でそれを感じないというか。いろんな顔が見れて大変に“好”。




ゴゴクリ(としょさん)

 

おっとり優しげパワー型としょさんだー!!!わーい!!愛すべきパワー・バカの金字塔!!!…こんなん言うてますけど、ダンススキルでぶん殴りに来るベイビーちゃんたちのお芝居のまとめ役として流石の存在感。重たい空気の続く中、ゴゴクリくんのパワー!の一撃は、安らぎと癒しをくれる貴重な存在です。辛い顔してる人だけ見てると辛いのでね…。忍び込んだ先のセキュリティ突破方法が「ハンマーでぶっ壊す」なの大大大好き。なんでだ~~~バカ~!!!のほほんとしてるけど滲み出る優しさがとても良いですゴゴクリくん。

ところでとしょさんのモブ囚人、味がありすぎて全然目で追ってしまうんですが…まだ細部を見てクスクスしながら楽しむフェーズにわたしは至っていないはずなのに、存在感がさ…居ると何かしらやらかすのではという米に染み込んだ何かがとしょさんに視線を集めてしまうのかな…。




ブレッドール(akaneさん)

 

好き!!!!!ビジュアルも、立ち位置も!!!!!!今作の貴重なおもろ和み要素をありがとうございます!!!もうakane先生のアレを観れただけでチケ代返ってきちゃったよ。ご本尊じゃん…。

とんでも発明家としてのエキセントリックさを残しつつ、子供たちといる時のあったかいお母ちゃんっぷりが素敵すぎる!!インロウを見つけちゃったメツに、父ちゃんができなかった寄り添い方をしてくれた所も、死んだはずの父ちゃんがアーマードゴリラ化して帰ってきた時にそっとナチャに差し出した手も、子供たちの悲しみをケアしつつ誰よりもイイエモンが“生きること”をあきらめてない所も、本当に好きだ~~~!子供の前では見せない普段は飄々としている天才発明家の必死な姿!!あと初期マサゴ3人の関係性がド癖過ぎてM14とか一生見てたいよォ~~~!!!!




モンタス(たっさん)

 

ほんとのほんとの初見時感想は「ほとんどいない!!!!!」なんですが、ほとんどいないのに刺さりすぎちゃった初期マサゴ…美味しすぎでしょ…。きっと当時イイエモンに真向からモノ申したり、彼を止められるのってモンタスだけだったんじゃないかな…その彼はもう居なくて、彼の遺した言葉だけきっとイイエモンの中にずっと残ってて、それはメツにも伝えたい言葉で…。あの、わたしの想像力が豊かなのもありますが、あのほんの数シーンでここまでキャラクターの立ち位置と人間性を見せつけて死んでいくたっさん、さすがすぎませんか?あの3人がどういった関係だったのかは想像するしかありませんが、本当にめちゃくちゃ好き3人組なんですよ。ド癖…困った。

メツを拾ってからのホンワカ疑似家族モノ、スピンオフしてくれ~~~彼らが“家族”だった15年前の日常と、その日常からモンタスが突然消えた遺された者たちの15年間を見せろ~~~~~!!!!





【チョウテイ】

 

ヌューダ(つるさん)

 

ビジュアルが公開されて、その儚げな王子っぷりにどんな消えちゃいそうな儚王子が出てくるのかと思ったら、天真爛漫赤ちゃん王子だったからひっくり返っちゃった。わたしつるさんのベイビーちゃん王子様には一家言ありますからね。

パンフの座談会によると、今回意図的に今までであれば主役に据えるヌューダではなく、メツを主人公に物語を進めた、という旨がありましたが、どうも梅棒を見すぎているオタク、無意識のうちにヌューダの側に立ってしまって居たようで。メツの気持ちに入りきれなかったのもそういうことなのかなってあの座談会でめちゃくちゃ腑に落ちました。恐らく、制作側の意図していないつるさんの主人公感を勝手に感じてしまっていた。気がする。しょうがない、梅棒のオタクは梅棒の魂が大好きだからサ…。

ヌューダがあの世界であそこまでまっすぐに育ってくれたこと、お母様の行き過ぎて歪にすら感じるその愛情を“愛情として”受け入れていたことが、あの時代のジパングリという国の、この曇天ガエシという物語の、希望の光だったなあ。

M13のラスサビでメツと一緒に走り回ってる姿見てると「この子がずっとこんな風に笑って過ごせる国に早くなってくれ…」って気持ちが溢れて涙が出る。

ヌューダ国王様ならきっと「国とは“人”」って思ってくれるんじゃないかな。(これはわたしの大好きなアラバスタ王国の国王の言葉ですが)彼が治めるジパングリが、そこで暮らす人々が、幸せな国でありますように。




マチャナ(音くり寿さん)

 

ステージ上に現れた瞬間からあふれ出る圧倒的気品、女王たるオーラ、全てに痺れましたね。音さんのマチャナ様なくしてこの物語は成立しないのだなと思わせる説得力。いやぁ、かっこいい。音さんの出演が発表されて、どんな方なんだろ~って調べてた時、何を見ても彼女の「歌唱力・演技力・ダンススキル、どれをとっても圧倒的な実力者」であることが書かれていて。本当に楽しみだったしハードルガンガン上げて待ってたのに軽々超えていった感じでした。まず現代日本で生きててあんなまるで最初から女王だったかのような風格・気品、出ないでしょ。

恐らくM5が初の試みにあたる部分ではないかと思っていますが、そりゃこれだけの表現力と歌唱力を持った役者さんが居たらこんな姿観たくなっちゃうよなぁ…。物語を歌う、がありえんほどに上手い。かっこいい。

最初から圧倒的に女王なのに、対息子の時のキュートさがたまらん。ファニーな部分のデフォルメ感が女王の風格を邪魔してなくてバランス感覚がすごい。この女王、政はアレだったけど、子育ては成功してるよね…あんな天使みたいに育ってくれて…。




ジュウロク(拓矢さん)

 

これ!!!この拓矢さん絶対に見たかったやつです!!!!!拓矢さんも、あらすじが公開された段階で「わたしはどうしても女王の後ろに常に控える騎士をやってほしい」(当時の原文ママ)と言っていて、メインビジュアル公開になったときにギャーッ!!!とひっくり返っちゃったんですよ。こんなにどんぴしゃりなことありますか?わたしは今回も伊藤今人に性癖を握られているのですか??もうビジュアルがかっこよすぎて“勝ち”だもん。

拓矢さん、ヴィランがちではあるけど、ここまで利己的な理由で、最終的に情状酌量の余地なしで100%悪役なのって結構珍しくないですか?ていうか梅棒作品で完全なる邪悪ってあんまり居ない気がする。わたしは天堂社長のこと大嫌いだったけど、彼は会社を大きくするという目的があったし、経営者として100%間違ったことをしてたわけではないじゃないですか。だからそれがなんか新鮮というか。そんでもって、悪には悪の美学があり、それを貫き通すとかっこよく見えちゃったりするんだよな。あと顔もかっこいい。わたしはまた左目に傷のある男に囚われるのか…(青梅英雄学園の男子生徒Eを思い出した顔)

ジュウロクの最初からずっと腹に一物抱えてそうなその“不穏”がなんかめちゃくちゃに良い。わたしは彼の目的は「玉座」でも「因縁の相手アヤトビを自らの手で始末すること」でもなく“完膚なきまでにこの世の全て”だと思ってるんですが、結局その全ての始まりは前国王ゴチャゴ様の側近にアヤトビが居たことなのかなぁと今打っててちょっと思い始めている。彼、自分以外誰一人信用していないし、なんなら女王にも特に興味はない、利用できるからうまいこと言いくるめて今の立場に就いた、って感じがする。全てはあの時自分よりも上(だよね、たぶん。国王の側近だったわけだし)にいた気に入らない相手を引きずり降ろして更に自分はその上を行く(結果的にそれは玉座につくこと)とかだったらどうしよう…デカいよ、ひとりだけ感情の矢印が…そんなもんオタク全員好きなやつだろ…。しかもこの人アヤトビ以外の人に向いてる矢印全部「道具」とかだろ…あかん、打ってたら更にいろいろ解釈が深まり好きが増してしまった。ジュウロク、最後アヤトビだけ釈放されちゃってさみしいね…一生改心しないで邪悪のままで居てね…(?)

うわ~~~アヤトビがゴチャゴ様の側近になるに至った時代のジュウロクを見せてくれ~~~~頼む~~~~~!!!!





【ブギョーショ】

 

ピカローナ(後藤健流さん)

 

健流くん、OPでド頭出てきた瞬間から「梅棒楽しい!!!!」が出すぎちゃっており、最高にLove…。本公演におかえりなさい!ブギョーショのメンツ、バイプレイヤーとしてかなりのスキルがないと埋もれてしまう気がするんだけど、みんなきらりと光っていてすごい。メインストーリーを邪魔しないのに存在感を残すにはそりゃこのメンツだよな、という印象。抜群の安定感。

ピカローナ隊長は、わりと部下たちにしっちゃかめっちゃかされてるけど絶対切り捨てたりせず尻ぬぐいまでしてくれて、中間管理職として最高じゃないですか?どっかのパワハラ将軍とは大違い…苦労してそうだからか、なんか作中で一番普通の人っぽくて親近感と安心感がすごい。他が様々な難を抱えすぎという気もするが…。




ワワンダ(YOUさん)

 

乗馬鞭を振るい、鋭い眼光で囚人どもを刺す!そんなかっこいいYOUさんが見れるのは梅棒だけ!最強だよワワンダさん…!とにかくかっこいい!かっこいいとつよいをスキルでぶつけられて最高~~!になってしまう。ブギョーショの方々、みんなして当たり前にダンスがうますぎて、それがもう「女王直属の最強集団」の説得力になっている。でも国民に対しては恐怖で抑圧とかしないんだよな、あの女王の部下たちなのに…。ワワンダさんは新人君にもやさしいし…あんな国の軍でも“善”が失われていなくて安心する。善過ぎるのか、ちょいちょい騙されてたり毎回マサゴに良いようにされてるのがまたなんか愛おしいんだよなあ。

ところで、M9の収容所で囚人たちに指示をとばす所でなんかワワンダさんだけ上でめっちゃ踊ってるのがじんわりおもろくて好き。この人あそこで何してんだ…?それにしてもめちゃくちゃ美しいけども…。




デカドミン(泰智さん)

 

今人さんの仰っていた「泰智はグーフィー」というのがこれでもかというほど見れて最高。大好き。わたしは毎回カーテンコールでこちらにおしりをむけてるドミくんが愛おしくて愛おしくてたまらなくなる。そう、何を隠そうワタクシ生粋のグオタ…!

何か良くないことが起こるキッカケの部分にいつもいるのになんか憎めない、愛おしさ…最高…似合いすぎる…M25のラスト、ダイナマイト落っことすとき完全に「おぉわぁぁあ~~!!」ってあの声聞こえるもん。

でもそんな彼が居たからこそ、ブギョーショが“強いがなんか近寄りがたい国軍”に留まらず、節々に愛おしさを感じる人間味あふれる人たち、に見えてるんだと思うんですよ。踊るとかっこいいからチームとしての一体感も損なわない、すごい絶妙なバランス。

ところでジョジョジとの戦闘で攻撃が遅れて一気にくるやつ、完全にジョジョ作画ですごい。あれ人間の身体で表現出来んだ…めっちゃ擬音の文字見えた。




スピカ(すいーつさん)

 

初見の感想「名前が可愛すぎねェ~~~かァッ?!」です。まあすいちゃんは梅棒の一等星だしな…(?)なんかおどんろの時も長々語った気がしますが、この、物語が進むにつれて感情を伴って立場が変化していくポジション、さすがの一言に尽きますね。王子がマサゴにくっついて民に施しをする場に居合わせたスピちゃんが、イイエモンから金塊を受け取った瞬間のあの言葉にならない感情、見てるだけでこちらに流れ込んできて堪らん気持ちになる。それはそれとして王子に振り回されてすっとこどっこいっぷりを発揮してるのもかわいらしくてすいちゃんの良さ全開だ。

何度も言うけどこのチーム全員すごいよ。梅棒がうますぎる。限られた出演シーンのなかで、この4人の関係性はものすごくくっきりと見える。今人さんがこのポジションをこの4人にした理由がステージから伝わる。スピちゃん、ラストには恐らく出世して将軍ポジになってたんだと思うんですが、彼があそこに立ってる理由は、きっと彼以外の人たち(王子とチームの他3人)がそう望んだから。そんな関係性が見える。





【クニクズシ】

 

アヤトビ(たわちゃん)

 

ワタクシ、毎公演勝手にベストアクト!ってところがあるんですが、今回初日でもう完全にぐっさりやられてしまった。今回のベストアクトは、「ジュウロクとの戦闘のさなか、瀕死の重傷で、それでも相打ちになってでもジュウロクを始末しようと身を投げる直前のアヤトビ」です。初日、情報量にあっぷあっぷしがちだったわたしは、色々と意識が散漫になっており、なんなら全員がジュウロクに向かっていくシーンで「も~~また拓矢さんひとりに悪を背負わせる~!!」等と意識が混線していたにも拘らず、あの瞬間、あのアヤトビの顔を見て咄嗟に「やばい、待って、だめだ!」と“ジュウロクに死んでほしくない”気持ちが出たんですよ。覚悟と決意の目。いやあ、初日にあの表情が見える席に座っていて本当に幸運だった。

アヤトビのことも掘り下げて考えれば考えるほど沼に落ちていく感覚になる。彼の独房での15年間も、将軍アヤトビが犯罪者を率いてまで国を落とそうとするに至った経緯も、普通に別で1本観たい。

作中時間軸での彼はテロ組織を率いる反逆者だったわけだけど、溢れ出る悪のカリスマ感、最高すぎる。脱獄後の彼らの動向のなかで見えるアヤトビのファニーさというか、そのギャップもまあ堪らん。ルミルとの絡みとか全部かわいいんだよ。




イロハ(社長)

 

イロハさん、脱獄後の衣装チェンジで完全に初期デク(ヒロアカ)なんですが、頭緑過ぎませんか???初日の観劇を終えたオタクたち、事前に全く何のすり合わせもなく「初期デク居ったな…」「あの入試の時のジャージのな…居ったよな…」になっててウケた。

いやあ、クニクズシ、このメンツの中で存在感が失われないの、名バイプレイヤーっぷりが光りますね社長!こういう人なくしてニンニク・ヤサイ・アブラ・カラメみたいなん食いきれんもんな。

フィジカル寄りのチームに居るロジカルな悪人、結局こういう人が一番怖いんだよな。アヤトビが一番先に連れ出したのもわかる。フィジカルを補って余りある頭脳(というか適材適所過ぎる武器の扱い)、それを社長がしているという説得力。そんでもってこの人が1番喧嘩っぱやいっていうのがなんかめっちゃ良い。頭使って立ち回れるのに突っ込んでっちゃうんだ…。




ジョジョジ(上西隆史さん)

 

M9にあったゲームのキャラ選択画面みたいな所で名前のアルファベット表記がイタリア語なのが気になってたら秒で回収されるM10、開始1秒で弾けたようにだっはっは!!!と笑ってしまった。いやあ、もう最初からビジュアルがすごい荒木飛呂彦作画だなぁとは思ってたよ。じょにさんの身体能力が常人離れなのを知っているので、もうなんならスタンド使いっていうかスタンドっぽいけど…。隙を見て音ハメでジョジョ立ちすな…吐くほど笑ってしまうから…。(キラークイーンは見れたので、リゾットあたりが見たい。5部だしせっかくなので…)(リクエストすな)

この最強囚人軍団、個々の掘り下げがなく、罪状くらいしか彼ら個人の素性は描かれていませんが、もうとにかくビジュアルでぶん殴られてる感じ。悪人だわこれは。

わたしじょにさんの自動ドア大好きなので(勝手に閉まっていくから自動ドア)また見れた喜びがすごい。




ソケビッチ(IGさん)

 

第一印象はめちゃくちゃキュートなアナスイ(あみあみピンク頭)(ジョジョラーなのでね…)ソケビッチ本当に悪人なのにファニーでキュートでずっと見てたくなる~!!ルミルと一緒にいるとギャルの集いみたいで超かわいい。でも一度ポールに登るともうとにかく美しかっこいい。梅棒公演の度に言ってる気がしますが、ヴィランはスキルフルであればあるほど絶対的強者に見えるんですよね。もう今回この犯罪者集団強すぎないか?いきなり国軍に立ちはだかる壁にしては高すぎないか??なんか脈絡ないタイミングでジョジョジと2人してポールでくるくる回ってるのなんか意味わかんないけどすごすぎて大好き。ずっと見てたい。最悪のメリーゴーランドだよ。

IGさん、OPで人一倍ギャル大発揮しててガールズパート大好き。今回のガールズ全員つよつよつよ!!!って感じで最高なんだよな…。ラスト投獄された後もなんかあの3人の牢はそれなりに面白おかしく過ごしていきそうな、カートゥーンアニメの悪役の末路っぽくて愛しい。





【シュワローズ】

 

ジョアン(うめさん)

 

重苦しい空気をいつもぶち壊してくれる2人。ポップキュートうめさん、めちゃくちゃ味わい深い。衣装も細部まで可愛い。トイストーリーの壁紙みたいなズボンはいてるし背中になんかめっちゃキショイ顔ついてて可愛いから注目してほしい。

物語の導入として、ワクワクをつれてくるプロなんだよな。うめさんの前説大好き。わたしは初日、2人がどんどん離れていくのをみて「この国がどういう結末を迎えんのかわからんがとりあえずジョアンとルミルは絶対に仲直りしてくれ…そしたらもう他に何も望まないから…」と思ってた。それはそれとして、そもそも発端は自分なのに、ルミルがジョアンを無視してアヤトビについてった時のあの傷付いた背中は大好き。なに勝手に傷付いとんじゃ!最初に手を離したのはお前だぞ!そういう男がわたしはかなり好きだが!!




ルミル(えりなっちさん)

 

初日にえりなっちさんがばたばたばた~って出てきた瞬間「うわ~!キュートギャル出てきた~!前説任されてるすげぇ~!」と思ったんだけど、喋りがうますぎてこの人は…ダンサー…?でしたよね?になった。パワフルキュートルミルちゃん。可愛すぎる。あとマサゴを紹介する口上、うめさんも演劇する人の発声してるのにえりなっちさんの地の声がデカすぎてルミルの声めっちゃ響いて聞こえてニコ…となった。

パンフの座談会でたわちゃんも言ってたけど、ルミルの溶け込む力、すごいよね。たまたま同じタイミングで地下牢に居ただけの関係だったはずが、まるで最初からそうであったかのような馴染み方してて、なんならソケビッチとずっと前からマブダチ~!みたいなギャルの集いになってるし。ルミルが居てくれたことで見えるあの極悪集団の可愛げの部分が大好きなので、ルミルありがとう…。最終的にシュワローズ再結成してくれたっぽいのでこりゃハッピーエンドだわ!







こうして並べてみると本当にとんでもない人たちが揃ってんだなぁと改めて感じます。

 

明日からの新国立劇場ではどんな表情が見えるかな。まだまだ見えてないことのほうが多いと思っているので、そこらへんも期待しまくってまたジパングリに通うぞ~!!

 

人数多いから結局このボリューム感になってしまいましたが、ここまで読んでくださった方、お疲れさまでした。ありがとうございます!

また明日から、この特大のお祭りを一緒に楽しみましょう~!